こんにちは!
オーボエリードの選び方、初心者編、中級者編と、書いてきましたが、
この記事は、その延長に位置する内容になっています。
こちらの記事からお読みの方は、ぜひ、オーボエリードの選び方 初心者編 と
オーボエリードの選び方 中級者編も覗いてみてください。
初心者編と、中級者編では、リードを選ぶ際の具体的なチェックポイントをご紹介しました。
また、どんなリードで練習するかが、上達の鍵になる、ということをお知らせしました。
ゆるりは、その後、チェックポイントをばっちりクリアしたリードを見つけて、練習に励んだようです。
昨日も、なんだか調子良さそうに吹いていて、オーボエを楽しんでいる様子でしたよ。
なんだかおかしい・・・
昨日はとっても吹きやすくて、たくさん練習できたのに、
今日は吹きづらいよ。どうしてだろう。
リードが変化しちゃった?
どういうふうに変化しちゃったのかな?
リードは変化する
オーボエ吹きを悩ませ、オーボエ吹きのその日の機嫌を左右する、リードの難しさはここにあります。
お店などで売られているリードは、当然、新しいリードです。
製作者が、日数をかけて丁寧に仕上げたものですが、吹き込んだものではありません。
リードの材料は木です。
水に浸けたり、たくさん息圧をかけて振動させたりすることで、当然の如く変化していきます。
特に、オーボエを吹くパワーも強くなり、演奏時間も長くなってきたオーボエ上級者さんでしたら、
変化のスピードや度合いも速く、大きくなるでしょう。
こうなってくると、リードの変化と上手く付き合いながら、
日々の充実した練習を維持できる方法を、模索していく必要があります。
変化のポイント
では、新しいリードは、吹いていくことで、どのように変化していくのでしょう。
主なポイントは二つです。
- 材料のハリ、強さ → だんだんと抜けてくる、弱まってくる
- リードの振動 → 落ち着いてくる、止まってくる
この二つの項目の変化は、程度やスピードの差こそあれ、
どのリードにも起きる変化です。
簡単に言えば、吹いていくことで、弱くなっていく、へたっていきます。
ですから、材料のハリ、強さ、振動の具合、については、
変化することを見越して、リードを選ぶのも、一つの手です。
ただ、今ちょうどよい状態のリードの未来は、想像がつきやすいですが、
将来、良くなりそうなリードが、本当に、吹き慣らしていくことだけで良くなってくれるかは、
実際に吹いていってみないと、わからない、というのが正直なところです。
予算は一本分、どのリードを選べばいい?
お店でのリード選びの場面を例に、ちょっと考えてみましょう。
実際には、これ!と自信を持って選べるリードが見つからないことも、多いのではないでしょうか。
しかも、リードは消耗品なのに、いいお値段です。
予算は1本分。
3本の候補から、あなたなら、どれを選びますか?
- とても良いが、すぐにへたりそうなリード
- 重いけれど、長持ちしそうなリード
- 良いけれど、音程が若干高めのリード
もし、長持ちすることを意識しないのなら、❶番ですよね。
確実に今日の練習を充実させてくれます。
でも、長持ちを意識するなら、❷番の将来に賭ける、でしょうか。
❷番は、材料にハリがあって、その分抵抗感も強いと思われます。
即戦力にならなくても、基礎練などで少しずつ吹き慣らしていけば、
もしかしたらしっかりとした吹きやすいリードになり、その後も比較的長く使用できるかもしれません。
ただ、先ほどもお話ししたように、期待通りに変化していくかは、
吹いていってみないとわからない、不確定要素です。
「リードは変化する」
これに、吹き手が対処していく方法は、あるのでしょうか。
リードの手直しや調整をできるようになろう
手直しや調整で、できること
私の提案は、変化していくリードを、自分で手直ししたり、調整したりできるようになることです。
それぞれ不安要素のあった、先ほどの3本のリードについても、
手直しや調整によって、変化に対処したり、好みの性格のリードに方向づけたりすることが可能になります。
具体的には、
- ❶番のリードは、へたってきたら、簡単な手直しで、もう少し寿命を伸ばすことができます。
- ❷番のリードは、ただ吹き慣らしていくのではなく、自分で少しずつ調整しながら自分の好みに仕上げることができます。
- ❸番のリードは、音程が高い原因がわかれば、多少の手直しで改善できるかもしれません。
❷と❸のような調整は難易度が高めですが、❶の手直しなら簡単にできます。
リードの変化は仕方のないことです。
一本一本のリードと、なるべく長く付き合っていきたいのであれば、
自分で手を加える技術を身に付けていく、これが、一番の方法です。
自分で直すなんて・・と思うかもしれませんが、
簡単にできる、ちょっとした手直しで、今日の練習が充実するのであれば、やらない手はありません。
- へたってきたリードの寿命を伸ばす
- 止まってきた振動を復活させる
ナイフで特定の部分を削る、などとなると、練習と経験が必要ですが、
興味がある方は、ぜひ挑戦して欲しいと思います。
例えば、先程の3本のリードのような悩み方をしたことがある人は、
オーボエリードの機能や性格について、実感を伴った知識があるということです。
目の前のリードの問題点がわかり、もっとどうしたいのかがわかるのであれば、
手直しや調整の方法を学ぶことをお勧めします。
自分の挑戦できることから、少しずつでも覚えていけば、リードを買い足す頻度も抑えられて経済的ですし、
何より日々の練習の充実度を維持しやすくなります。
昨日まで良かったリード、
調整できるかなあ・・
やってみよう。
手伝うよ!
最後に
せっかく選んだリードが、変化してしまい、思うように練習がはかどらなくなってしまう。
こういうことが頻繁に起こって、悩んでる方、多いのではないでしょうか。
うまく機能しなくなったリードで無理やり練習しても、充実しませんし、
場合によっては変な癖がついてしまったりします。
すぐに新しいリードを買いに走れる、
そしてお店で確実に良いリードを見つけられるのであれば、良いですが、
それは、なかなか難しい人が、大半だと思います。
リードの手直しや調整、さらにはリード作り・・
長くオーボエを吹いていれば、いずれは挑戦したくなる事でしょう。
このブログでも、手直しの仕方や、必要な道具など、紹介していく予定ですので、
お役に立てていただければ、幸いです。
おまけ
一本のリードを、集中して毎日吹いていると、へたりが速くなります。
できれば3本位、吹けるリードを持っておいて、日によって使い分ける方が、
長持ちするでしょう。
今日も、オーボエが楽しめますように・・
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
それでは・・・