ミヒェル製ガウジングマシン

ミヒェル製ガウジングマシンの刃の取り替え方 ③ <刃は中央に来ているか?チェックと調整方法>

こんにちは!

ガウジングマシンの刃の取り替え方について、前編、中編と書いてきました。

前編では、マシンを厚めに設定し直してから、古い刃を外すところまで。

中編では、新しい刃をセットして、削りカスの厚さと、ガウジングの仕上がりの厚さを

調整するところまでを解説しました。

本日の後編では、刃がきちんと中央に来ているか

チェックし、調整する方法をご紹介します。

前編と中編の記事はこちらです。

ミヒェル製ガウジングマシンの刃の取り替え方 ① <古い刃を取り外す>ミヒェルのガウジングマシンの刃を、古いものから新しいものに取り替えるときの手順、要点をご紹介します。前編では、古い刃を取り外すところまでです。ミヒェルの解説書に基づきながら、詳しく説明していきます。...

ミヒェル製ガウジングマシンの刃の取り替え方 ② <刃の取り付け、削りカスと仕上がりの厚さの調整>ミヒェル製ガウジングマシンの刃を取り替える際の手順と要点を書いています。前編で古い刃を取り外すところまで解説しましたが、こちらの中編では、新しい刃を取り付け、調整をする過程をご紹介しています。...

それでは、後編、いきますね!

下の写真をご覧ください。

ガウジングマシンは、材料を薄く削って、かまぼこケーンと作るためのマシンです。

全体を同じ厚さに削るのではなく、

真ん中の1番厚い部分から、サイドに向かって、

だんだんと薄くなるように、削ってくれます。

この、厚い部分が、真ん中に来ず、どちらかのサイドにズレている場合があります。

これを、きちんと真ん中に来ているかチェックし、

調整していきたいと思います。

新しい刃に替える手順(前、中編からのつづき)

刃が中央に来ているかチェックする

直径10mmの材料を使って、ガウジングをかけます。

(形が歪んでいたりしない、きれいな形の材料を使いましょう!)

かけ終わったら、そのままの向きで材料を取り出し、

鉛筆で、写真のように、たくさん線を描きます。

そしたら、材料の左右をひっくり返して、

ガウジングマシンにセットし、マシンにかけます。

材料をひっくり返して、反対側からマシンをかけるということです。

*ちなみに、通常、ガウジングマシンをかけるときは、

材料はひっくり返さず、一方向からのみ、かけます。

さて、反対側からマシンをかけてみると、こうなりました。

鉛筆で描いた線が向こう側サイドだけ削れています。

ケーンをひっくり返して、向こう側だけが削れるのは、

マシンの刃が、向こう側にズレているということです。

マシンの刃を横方向に調整することで、ズレを直していきましょう。

刃を横方向に調節する

刃を横方向に調整するには、下の写真のネジを使います。

細い棒や、ドライバーなどを、ネジの穴に差し込んで、回します。

先程のように、

向こう側サイドが削れる場合は、ネジを右方向に回します

ゆるり

ふむふむ。

あのネジを回せばいいだけなんだね。

ぼくにやらせて!

ゆるり

向こう側が削れちゃっているから、

ネジを右方向に回すんだよね。

慎重に、よいしょ。
あやこ

そしたら、新しい材料で、さっきと同じように、

ガウジングかけて→鉛筆で線かいて→ひっくり返して、かけてみよう。

ゆるり

よし!

どうかな?

ゆるり

あれ、あんまり変わってないな。

よおし、えいやっ!

あやこ

わ!

そんなに回したら・・

ゆるり

ガーン!

回しすぎた!

今度は、左にネジを回して

また新しい材料で、ガウジングかけて・・

ゆるり

うん、削れちゃう部分が

少なくなってきた!

ネジの調整→試す を、繰り返して、

鉛筆の線のサイド部分が落ちなくなるまで、調整します。

ただ、下の写真のように、

右側の、かけ始めの部分が落ちてしまうのは、仕方がありません。

マシンは手動で、右から左に向けてかけるので、

刃を引っ掛けてかけ始める右側の方が、

かけ終わりの左側よりわずかに薄くなってしまうからです。

さあ、横方向の刃の調整まで終わったら、

最後にもう一度、全てをチェックします。

  • 削りカスの厚さ(約0.06mm)
  • 仕上がりの厚さ(一般的に、約0.56〜0,60mm)
  • 刃の位置が中央か

マシンの調整では、繰り返し、何度も試すことが必要なので、

材料もたくさん使います。

試しに使う材料は、径が10mmのきれいな形であれば、

そのほかの質は問いません。

あやこ

材料選びの際にはじかれたものの中から、

径の形が良いものを、使うと良いと思います。

最後に

リード作りは、丸材選びから始まり、さまざまな過程を経て、一本のリードに仕上がります。

全ての過程で、妥協しないことが、

リード作りの成功の確率を高め、時間の節約にもなります。

ガウジングマシンの調節がきちんとできていないと、

せっかく質の良い材料を、無駄にしてしまうことにもなりかねません。

しっかりと調整して、気持ちよくリード作りいたしましょう!

それでは・・

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