こんにちは!
オーボエの鳴らし方についての基本を一通り書きましたので、
次はリード作りの基本について、書いていこうと思います。
リード作りは、丸材から完成まで、いくつもの過程があります。
それぞれの過程で、妥協をしないことが、
結果的に良いリードができる確率をあげ、時間の節約にもなります。
趣味でオーボエを吹いていて、
丸材からリードを作っている方というのは、
かなり少数派なのでは、と思います。
ですので、完成に近い方から遡る形で、記事を書いていこうかとも思ったのですが、
やはり、最初から順番の方がわかりやすい
(私も書きやすい・・)ということで、
1から書いていくことにいたしました。
と、いうことで、
本日は、リード作りの一番最初の過程、
丸材選びです。
行きましょう♪
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1383-scaled-e1630993312905-1024x673.jpg?resize=542%2C356&ssl=1)
良い丸材を選ぶポイントは、
大きく分けて、二つです。
- ガウジングマシンにきちんとかかるかを見る
- 木の質を見る
では、ポイント別に、詳しくご紹介していきます。
ガウジングマシンにきちんとかかる材料を選ぶ
直径
丸材は、材料の太さに差があるため、お店で売られているものは、
太さによって仕分けられています。
直径9.5mm〜10.0mm というものと、
直径10.0mm〜10.5mmというものの、どちらかを選びます。
丸材は、この後、薪割りのようにパコーンと割られ、
ガウジングマシーンという機械で適当な薄さに削られます。
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1341.jpg?resize=528%2C396&ssl=1)
ガウジングマシーンの溝に、割った材をはめて、薄く削ります。
この溝は、直径10.0mmの丸材が、
ちょうどピッタリはまるように、作られています。
ですから、この溝にちょうどキレイにはまる材料は、
ガウジングもキレイにかかります。
しかしながら・・
端から端まで本当にピッタリ溝にはまるような材料は、
ほとんどないと言ってもいいかも・・・
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/07/丸材を割る2.001.jpeg?resize=1024%2C768&ssl=1)
上手くいけば、一つの材料から、三つのかまぼこが取れるのですが・・
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1344-scaled-e1630729418573-977x1024.jpg?resize=977%2C1024&ssl=1)
こちらは、材料を適当に6本掴んだ写真ですが、キレイなまんまるの材料はないですよね。
では、どんなものなら、OKなのか、
見ていきましょう。
下の写真は、丸材を割って、マシーンの溝にセットしたときの図です。
あまり絵が上手ではなく、わかりにくいかもしれませんが・・
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1346.jpg?resize=644%2C483&ssl=1)
1は、直径10.0mmで、ぴったりです。
2は、直径が、10.0mmより、少し小さい場合です。
ガウジングをかけた際、このような材料は、
溝には下まできちんとはまるので、真ん中の部分は
1と同じ厚さになりますが、両サイドが薄く出ます。
*この場合の修正方法については、今後の記事でも
ご紹介していきます。
3は、直径が、10.0mmより少し大きい場合です。
この場合、ガウジングの仕上がりが、1と比べて、
真ん中が薄めになります。
溝に下まで、材料が完全にはまらないからです。
4は、形がいびつな場合です。
ガウジングをかけたときに、バランスの良い仕上がりにならないので、
避けます。
2や3のように、直径がピッタリ10.0mmでなくても、
左右の隙間のバランスが均等であれば、使えます。
結論として、
です。
もちろん、大きく直径が違って、隙間が大きくなると、使えませんよ。
(ガウジングをかけても、割れてしまったりします。)
では、丸材の直径をチェックして見ましょう。
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1349-scaled-e1630735772922-1024x831.jpg?resize=502%2C407&ssl=1)
ガウジングマシンの付属品で、ガウジングがキレイにかかる材料を選ぶための、
丸材の形を調べる道具があります。
これに、手持ちの材料をはめて、良い部分を取ります。
この道具、実は私、先日失くしてしまい、、現在、居所を捜索中・・
うそでしょ、なくしたの??
仕方なく、即席で、厚紙で作りました、、(-_-;)
まさか。
手作りなの・・
あまり正確ではないですが、
ひとまずこんな感じで、チェックしますよ、ということで。。
スミマセン・・
捜索は、継続します。
いったい何処に隠れたのかしら・・
曲がっていないか
直径が合っていても、材料が曲がっている場合は、
ガウジングをうまくかけることができません。
丸材は、長さも、色々な長さで売られていますので、
ガウジングをかける前に、良い部分を選んで、約7.5cmにカットします。
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1353-1.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1354.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
材料は、残念ながら、曲がっているものが非常に多いです。
色艶など見て、質がとても良さそうなものでも、
曲がっていては、ガウジングがかからないので使えません・・
真っ直ぐな部分が7.5cmあればいいので、
平なものの上でチェックして、まっすぐな部分をとります。
一本の丸材でも、転がして、取れる面と取れない面を見極めます。
木の質をみよう
色艶が良いか
表面の色艶がキレイなものを選びましょう。
- 表面が艶やかできれい
- 色は、黄金色や、健康的な色が好ましい
- 表面に、爪を立ててみて、爪の跡がつきにくい
*お店のバラ売りの丸材を選ぶ場合は、商品を傷つけないようにしましょう。
- 表面が、不健康な爪のようにガタガタ、ボコボコしている
- 白っぽく、貧弱そうな色をしている
- 表面に爪を立てると、爪の跡が深くつく
*お店のバラ売りの丸材を選ぶ場合は、商品を傷つけないようにしましょう。
表面の木の模様についても、人によって好みなどありますが、
黒く焦げたような部分は、日光が当たりすぎて焼けてしまっている部分です。
表皮だけ黒くなっているのであれば、問題ありませんが、
深く焼けてしまっているものは、避けた方が良いです。
私は、模様が全くないよりも、
このくらいの模様がある方がむしろ好きです。
こういう模様は、表面だけの模様です。
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1359.jpg?resize=452%2C339&ssl=1)
下の写真のようなものは、おそらく表皮の下まで変色しているので、
避けましょう。
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1360.jpg?resize=452%2C339&ssl=1)
ある程度、肉厚な方がおすすめ
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1361-scaled-e1630751927898-1024x688.jpg?resize=1024%2C688&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1363-scaled-e1630751971834-1024x678.jpg?resize=1024%2C678&ssl=1)
厚さは、ある程度肉厚なものの方が、しっかりとした材料が多いです。
右の方の写真のものは、ちょっと薄いと思います。
内側の繊維を見る
私は、内側の繊維の質を、よく見ます。
丸材の場合は、割ってみないと全体を見ることは出来ませんが、
覗いて見える部分だけでも、大体わかります。
また、丸材ではなく、丸材を割った状態のものも売られています。
これだと、丸材から3本取るよりは、割高にはなりますが、
内側の繊維が見えるので、より選びやすいです。
繊維は、きめ細やかで密度が高い感じのものが良いです。
筋が目立って見えたり、白いモヤモヤがついていたり、
繊維が粗い感じのものは避けましょう。
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1369.jpg?resize=576%2C432&ssl=1)
写真だと、わかりにくいですが、内側の繊維の比較では、右側が合格、左側が不合格です。
右側の左2本は、特にキレイですね。
ですが、この2本は曲がっていて、真っ直ぐ7.5cmは取れず、使えませんでした。
こういうこと、多いんですよね・・
残念です・・
左側の不合格組は、繊維を見ても、粗くて良くないのはわかりますが、
これらは、捻るとぐにゃっと曲がります。
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1385.jpg?resize=603%2C452&ssl=1)
元々の木の厚さによってももちろん違ってはきますが、
この、ガウジングにかける前の段階で、捻ると簡単に曲がるような材料は、
使えないので、この段階ではじきましょう。
メーカーによる違い
材料は、さまざまのメーカーがあります。
どのメーカーから選ぶとしても、基本の選び方は、
上記の通りです。
メーカーによって、材質が硬めが多い、などの傾向はありますが、
どのメーカーでも、選び抜けば、良い材料があります。
逆も然りです。
とはいえ、数ある丸材のメーカーから、どれを使おう、
と、みんなあれこれ悩んだり、試したりしています。
メーカーによる傾向の違いなど、
私が試したことのあるメーカーについて、ご紹介したいと思いますが、
それは、別の記事で、番外編として書こうと思います。
次回は、材料をガウジングマシンにかけていきます。
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1402-scaled.jpg?resize=320%2C180&ssl=1)
それでは・・