こんにちは!
オーボエの鳴らし方についての基本を一通り書きましたので、
次はリード作りの基本について、書いていこうと思います。
リード作りは、丸材から完成まで、いくつもの過程があります。
それぞれの過程で、妥協をしないことが、
結果的に良いリードができる確率をあげ、時間の節約にもなります。
趣味でオーボエを吹いていて、
丸材からリードを作っている方というのは、
かなり少数派なのでは、と思います。
ですので、完成に近い方から遡る形で、記事を書いていこうかとも思ったのですが、
やはり、最初から順番の方がわかりやすい
(私も書きやすい・・)ということで、
1から書いていくことにいたしました。
と、いうことで、
本日は、リード作りの一番最初の過程、
丸材選びです。
行きましょう♪
良い丸材を選ぶポイントは、
大きく分けて、二つです。
- ガウジングマシンにきちんとかかるかを見る
- 木の質を見る
では、ポイント別に、詳しくご紹介していきます。
ガウジングマシンにきちんとかかる材料を選ぶ
直径
丸材は、材料の太さに差があるため、お店で売られているものは、
太さによって仕分けられています。
直径9.5mm〜10.0mm というものと、
直径10.0mm〜10.5mmというものの、どちらかを選びます。
丸材は、この後、薪割りのようにパコーンと割られ、
ガウジングマシーンという機械で適当な薄さに削られます。
ガウジングマシーンの溝に、割った材をはめて、薄く削ります。
この溝は、直径10.0mmの丸材が、
ちょうどピッタリはまるように、作られています。
ですから、この溝にちょうどキレイにはまる材料は、
ガウジングもキレイにかかります。
しかしながら・・
端から端まで本当にピッタリ溝にはまるような材料は、
ほとんどないと言ってもいいかも・・・
上手くいけば、一つの材料から、三つのかまぼこが取れるのですが・・
こちらは、材料を適当に6本掴んだ写真ですが、キレイなまんまるの材料はないですよね。
では、どんなものなら、OKなのか、
見ていきましょう。
下の写真は、丸材を割って、マシーンの溝にセットしたときの図です。
あまり絵が上手ではなく、わかりにくいかもしれませんが・・
1は、直径10.0mmで、ぴったりです。
2は、直径が、10.0mmより、少し小さい場合です。
ガウジングをかけた際、このような材料は、
溝には下まできちんとはまるので、真ん中の部分は
1と同じ厚さになりますが、両サイドが薄く出ます。
*この場合の修正方法については、今後の記事でも
ご紹介していきます。
3は、直径が、10.0mmより少し大きい場合です。
この場合、ガウジングの仕上がりが、1と比べて、
真ん中が薄めになります。
溝に下まで、材料が完全にはまらないからです。
4は、形がいびつな場合です。
ガウジングをかけたときに、バランスの良い仕上がりにならないので、
避けます。
2や3のように、直径がピッタリ10.0mmでなくても、
左右の隙間のバランスが均等であれば、使えます。
結論として、
です。
もちろん、大きく直径が違って、隙間が大きくなると、使えませんよ。
(ガウジングをかけても、割れてしまったりします。)
では、丸材の直径をチェックして見ましょう。
ガウジングマシンの付属品で、ガウジングがキレイにかかる材料を選ぶための、
丸材の形を調べる道具があります。
これに、手持ちの材料をはめて、良い部分を取ります。
この道具、実は私、先日失くしてしまい、、現在、居所を捜索中・・
うそでしょ、なくしたの??
仕方なく、即席で、厚紙で作りました、、(-_-;)
まさか。
手作りなの・・
あまり正確ではないですが、
ひとまずこんな感じで、チェックしますよ、ということで。。
スミマセン・・
捜索は、継続します。
いったい何処に隠れたのかしら・・
曲がっていないか
直径が合っていても、材料が曲がっている場合は、
ガウジングをうまくかけることができません。
丸材は、長さも、色々な長さで売られていますので、
ガウジングをかける前に、良い部分を選んで、約7.5cmにカットします。
材料は、残念ながら、曲がっているものが非常に多いです。
色艶など見て、質がとても良さそうなものでも、
曲がっていては、ガウジングがかからないので使えません・・
真っ直ぐな部分が7.5cmあればいいので、
平なものの上でチェックして、まっすぐな部分をとります。
一本の丸材でも、転がして、取れる面と取れない面を見極めます。
木の質をみよう
色艶が良いか
表面の色艶がキレイなものを選びましょう。
- 表面が艶やかできれい
- 色は、黄金色や、健康的な色が好ましい
- 表面に、爪を立ててみて、爪の跡がつきにくい
*お店のバラ売りの丸材を選ぶ場合は、商品を傷つけないようにしましょう。
- 表面が、不健康な爪のようにガタガタ、ボコボコしている
- 白っぽく、貧弱そうな色をしている
- 表面に爪を立てると、爪の跡が深くつく
*お店のバラ売りの丸材を選ぶ場合は、商品を傷つけないようにしましょう。
表面の木の模様についても、人によって好みなどありますが、
黒く焦げたような部分は、日光が当たりすぎて焼けてしまっている部分です。
表皮だけ黒くなっているのであれば、問題ありませんが、
深く焼けてしまっているものは、避けた方が良いです。
私は、模様が全くないよりも、
このくらいの模様がある方がむしろ好きです。
こういう模様は、表面だけの模様です。
下の写真のようなものは、おそらく表皮の下まで変色しているので、
避けましょう。
ある程度、肉厚な方がおすすめ
厚さは、ある程度肉厚なものの方が、しっかりとした材料が多いです。
右の方の写真のものは、ちょっと薄いと思います。
内側の繊維を見る
私は、内側の繊維の質を、よく見ます。
丸材の場合は、割ってみないと全体を見ることは出来ませんが、
覗いて見える部分だけでも、大体わかります。
また、丸材ではなく、丸材を割った状態のものも売られています。
これだと、丸材から3本取るよりは、割高にはなりますが、
内側の繊維が見えるので、より選びやすいです。
繊維は、きめ細やかで密度が高い感じのものが良いです。
筋が目立って見えたり、白いモヤモヤがついていたり、
繊維が粗い感じのものは避けましょう。
写真だと、わかりにくいですが、内側の繊維の比較では、右側が合格、左側が不合格です。
右側の左2本は、特にキレイですね。
ですが、この2本は曲がっていて、真っ直ぐ7.5cmは取れず、使えませんでした。
こういうこと、多いんですよね・・
残念です・・
左側の不合格組は、繊維を見ても、粗くて良くないのはわかりますが、
これらは、捻るとぐにゃっと曲がります。
元々の木の厚さによってももちろん違ってはきますが、
この、ガウジングにかける前の段階で、捻ると簡単に曲がるような材料は、
使えないので、この段階ではじきましょう。
メーカーによる違い
材料は、さまざまのメーカーがあります。
どのメーカーから選ぶとしても、基本の選び方は、
上記の通りです。
メーカーによって、材質が硬めが多い、などの傾向はありますが、
どのメーカーでも、選び抜けば、良い材料があります。
逆も然りです。
とはいえ、数ある丸材のメーカーから、どれを使おう、
と、みんなあれこれ悩んだり、試したりしています。
メーカーによる傾向の違いなど、
私が試したことのあるメーカーについて、ご紹介したいと思いますが、
それは、別の記事で、番外編として書こうと思います。
次回は、材料をガウジングマシンにかけていきます。
それでは・・