こんにちは!
みなさんは、ハリネズミって、見たことありますか?
今はペットとしても人気のようで、ペットショップでも見かけたりしますよね。
でも、野生のハリネズミとなると、なかなかお目にかかれないのではないでしょうか。
私は、ドイツの北西にあるデトモルトという田舎町に、6年半ほど住んでいました。
緑豊かな街で、通っていた音楽大学の練習室の裏には、草木が生い茂っていました。
練習中に窓の外を見ると、リスがちょろちょろっと走っていくのが、見えたこともありました。
シカを見たよ、という人もいました。
学校の授業の一環だったと思いますが、
その日は、モーツァルトのオペラ『フィガロの結婚』の公演の、最終日でした。
公演が終わり、充実感と疲労感を味わいながら、
日が沈みかけて薄暗い、自宅への帰り道を一人、歩いていました。
ふと見ると、道の脇の草むらに、
ハリネズミ。
生まれて初めて、野生のハリネズミとの遭遇に、胸が一気に高鳴りました。
良く見たくて、少し身をかがめて、ハリネズミに近寄った瞬間、
ハリネズミが私に気づいて ハッ・・!!としました。
私の方も、その瞬間のハリネズミの並々ならぬ緊張感に ハッ・・!とし、
両者ピクリとも動けない、
ハリネズミと私だけの緊迫の時間が、流れました。
結局、しばらくすると、ハリネズミの方が、ささっと逃げていきました。
それまでの時間、きっと数十秒でしょうか。
あれから10年以上経った今でも、特別な時間として、記憶に残っています。
ハリネズミと共有した特別な数十秒。
さて、モーツァルトのオペラ『フィガロの結婚』ですが、
素晴らしい音楽と、楽しい劇の時間を存分に味わえる、魅力的なオペラです。
私は、オーボエ吹きなので、特に
第3幕の伯爵夫人のアリア
Dove sono i bei momenti 「楽しい思い出はどこへ」
が大好きですね。
伯爵夫人が、♪Dove.. と歌い出してから、
流れる時間は、吹き手にとっても特別です。
ご存知ない方は、ぜひ一度お聴きになってみて下さい。
なんだか本当に他愛もないお話でしたが。。
ドイツでの思い出話でした。
それでは・・