こんにちは!
ガウジングマシンの刃の取り替え方について、前編、中編と書いてきました。
前編では、マシンを厚めに設定し直してから、古い刃を外すところまで。
中編では、新しい刃をセットして、削りカスの厚さと、ガウジングの仕上がりの厚さを
調整するところまでを解説しました。
本日の後編では、刃がきちんと中央に来ているか、
チェックし、調整する方法をご紹介します。
前編と中編の記事はこちらです。
それでは、後編、いきますね!
下の写真をご覧ください。
ガウジングマシンは、材料を薄く削って、かまぼこケーンと作るためのマシンです。
全体を同じ厚さに削るのではなく、
真ん中の1番厚い部分から、サイドに向かって、
だんだんと薄くなるように、削ってくれます。
この、厚い部分が、真ん中に来ず、どちらかのサイドにズレている場合があります。
これを、きちんと真ん中に来ているかチェックし、
調整していきたいと思います。
新しい刃に替える手順(前、中編からのつづき)
刃が中央に来ているかチェックする
直径10mmの材料を使って、ガウジングをかけます。
(形が歪んでいたりしない、きれいな形の材料を使いましょう!)
かけ終わったら、そのままの向きで材料を取り出し、
鉛筆で、写真のように、たくさん線を描きます。
そしたら、材料の左右をひっくり返して、
ガウジングマシンにセットし、マシンにかけます。
材料をひっくり返して、反対側からマシンをかけるということです。
*ちなみに、通常、ガウジングマシンをかけるときは、
材料はひっくり返さず、一方向からのみ、かけます。
さて、反対側からマシンをかけてみると、こうなりました。
鉛筆で描いた線が向こう側サイドだけ削れています。
ケーンをひっくり返して、向こう側だけが削れるのは、
マシンの刃が、向こう側にズレているということです。
マシンの刃を横方向に調整することで、ズレを直していきましょう。
刃を横方向に調節する
刃を横方向に調整するには、下の写真のネジを使います。
細い棒や、ドライバーなどを、ネジの穴に差し込んで、回します。
先程のように、
ふむふむ。
あのネジを回せばいいだけなんだね。
ぼくにやらせて!
向こう側が削れちゃっているから、
ネジを右方向に回すんだよね。
そしたら、新しい材料で、さっきと同じように、
ガウジングかけて→鉛筆で線かいて→ひっくり返して、かけてみよう。
よし!
どうかな?
あれ、あんまり変わってないな。
よおし、えいやっ!
わ!
そんなに回したら・・
ガーン!
回しすぎた!
今度は、左にネジを回して、
また新しい材料で、ガウジングかけて・・
うん、削れちゃう部分が
少なくなってきた!
ネジの調整→試す を、繰り返して、
鉛筆の線のサイド部分が落ちなくなるまで、調整します。
ただ、下の写真のように、
右側の、かけ始めの部分が落ちてしまうのは、仕方がありません。
マシンは手動で、右から左に向けてかけるので、
刃を引っ掛けてかけ始める右側の方が、
かけ終わりの左側よりわずかに薄くなってしまうからです。
さあ、横方向の刃の調整まで終わったら、
最後にもう一度、全てをチェックします。
マシンの調整では、繰り返し、何度も試すことが必要なので、
材料もたくさん使います。
試しに使う材料は、径が10mmのきれいな形であれば、
そのほかの質は問いません。
材料選びの際にはじかれたものの中から、
径の形が良いものを、使うと良いと思います。
最後に
リード作りは、丸材選びから始まり、さまざまな過程を経て、一本のリードに仕上がります。
全ての過程で、妥協しないことが、
リード作りの成功の確率を高め、時間の節約にもなります。
ガウジングマシンの調節がきちんとできていないと、
せっかく質の良い材料を、無駄にしてしまうことにもなりかねません。
しっかりと調整して、気持ちよくリード作りいたしましょう!
それでは・・
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