こんにちは!
前回、オーボエ初心者エチュードのお勧めとして、『HINKE(ヒンケ)』をご紹介しました。
本日は、ヒンケの前に取り組めるエチュードとして、
オーボエを吹き始めたばかりの超初心者さんにお勧めの教本をご紹介します。
確かに、
オーボエを始めたばかりの人に、いきなりヒンケは
難しいかも・・
そうなんだよね。
楽器の鳴らし方、基本的な運指や奏法などを、ある程度身につけてから
ヒンケに入ることをお勧めします。
そうすることで、ヒンケの練習がより充実したものになるはずです。
それでは、お勧め超初心者教本は、こちらです!
ラーン・トゥ・プレイ オーボー教本
ジェームス・マクベス 著
『ラーン・トゥ・プレイ・ザ・オーボエ!第1巻』
こちらの教本、以前はダブルリード専門店などで簡単に手に入るものだったのです。
ですが、最近は見かけなくなりました。
インターネットでは、手に入りそうですね。
それでは、この教本について詳しくご紹介していきますね。
こんな人にお勧め
オーボエを吹き始めたばかりの人
オーボエを吹き始めたばかりの全ての人にお勧めです。
この教本は、オーボエを手にしたばかりの人が、
無理なく少しづつ楽器に慣れていけるような工夫がされています。
オーボエを始めた時は、
早く上手になりたくて、
ワクワクしたなあ♪
そうだよね。
早く上手になるために大切なことはなんだろう。
それは、
正しく基礎を身に付けることです。
完全に身に付けるところまでいかなくとも、
正しい道をスタートすること。
これが大切です。
アンブシュア、呼吸法、指のポジショニング。
これらに集中して練習することで、その後の上達のスピードは大きく変わります。
上の写真は、教本の最初の方のページです。
(書き込みが多くてすみません。。)
ご覧のように最初は、オーボエにとって鳴らしやすく、
指使いも難しくない音を単音で伸ばすところからスタートします。
単音
↓
二音
↓
フレーズ
というふうに、単音から徐々に音を増やして吹いていきます。
一音ごとに休符があるので、吐く、吸うという、
オーボエにとって重要な呼吸法も練習することができます。
私も、オーボエを始めたばかりの生徒さんのレッスンには、この教本を使っています。
オーボエを吹くにあたって、
ブレス(息継ぎ)の仕方を覚えることは、最も重要な課題の一つです。
同時に、音の出だし、終わり、タンギングなども
この教本を使いながら練習していくと良いですね。
ちなみに、オーボエの奏法の基礎については、
オーボエ→奏法(基本)のカテゴリーで詳しくご紹介していますので、是非ご覧ください。
楽譜を読むことに慣れていない人
オーボエを始めたいけど、楽譜が読めない・・
楽典の知識がほとんどない・・
そんな人にも、この教本はお勧めです。
先ほどの写真にも、「全音符、全休符」、「二分音符、二分休符」の説明が載っていますね。
楽器をしっかり鳴らす練習をしながら、
楽器を演奏する上で必要な、
基礎的な楽典の知識や奏法も身につくようになっているのです。
私の生徒さんの中にも、
今まで楽器の経験が全くなく、楽譜もあまり読めなくて、、
という方が何人もいらっしゃいましたが、
皆さん、この教本をやっていく中で、少しづつ読めるようになっていきます。
ちなみに、載っている内容は以下です。
- 全音符と全休符
- 2部音符と2分休符
- 4分音符と4分休符
- リピート記号
- 不完全な小節(アウフタクト)
- 音程
- ダイナミクス
- 8分音符と8分休符
- 付点4分音符と8分音符
- ダイナミクスの変化
- 異名同音
- 速度記号
- アラ・ブレーヴェ
- 8分の6拍子
- 半音階
- 16分音符
また、
新しい音が出てくるたびに運指の紹介があったり、
上記以外のさまざまな楽典や音楽用語等についても、
新出の際には説明があります。
これから、オーボエでいろんな曲を吹いていくのに、
基本的な楽典を知ることは、大事だね!
これについても、
楽器に慣れながら、同時に少しづつ覚えていけるように、
スモールステップで書かれているから、
超初心者さんも安心です!
楽しみながら取り組みたい人
まずは基礎が大事!
焦らずじっくり丁寧に取り組むべし!
・・と思っていても。
早くオーボエでいろんな曲を吹いてみたい!
アンサンブルだってしてみたいよー!
と、思いますよね。
楽器を始めてみたものの、最初は覚えることも多いし、
出来ることはまだ少ししかないし・・
そんな感じで、
やる気が少しずつ失くなっていく・・
これは、どうにか避けたいところです。
私が超初心者さんのレッスンでこの教本を選ぶ大きな理由の一つが、これです。
今できることで、楽しめる!
まず、
まだ三つの音しか吹けない段階で、
デュエットが出てきます。
(先程の写真の右下ですね)
たった三つの音ですが、これらをしっかり鳴らす練習ができていれば、
ちゃんとハモります!
オーボエ同士でなくても、ピアノや、
他のC管楽器とでも、できますよ。
*C管でない楽器は、移調して吹かないといけないので注意!
その後も、ちょこちょこと知っている曲、
聞いたことのあるメロディが出てきます。
頑張って譜を読んで、
覚えた指遣いを駆使して、
吹いてみたら、
「あ、このメロディ知ってる!」
ていうのは、楽しいですよ。
知っているメロディを吹くと、
不思議と音程良く吹けるんです。
イメージを持って吹くことが大事だという証拠ですね。
注意点
この教本で、一つだけ注意点があります。
それは、
Fの替え指が、フォークFを優先して書かれていることです。
フォークFの運指も、もちろん練習する必要がありますが、
Fの替え指としては、フォークFよりも、左手の小指を使う方の運指を優先します。
理由は、
フォークFは正規のFの運指と比べて、
音程と響きの違いが顕著に出るからです。
それに対して、左手の小指を使う方の替え指は、
正規のFと違いがありません。
フォークFで替え指の練習をする場面では、
左手を使う方の替え指を先に覚えることを
お勧めします。
最後に、
私が現在持っているものは、
book1とbook2が一冊にまとまっているものですが、
現在、ネット販売されているものは、
このbook1とbook2が分かれているようです。
表紙が白色の方がbook1(第1巻)で、
青色の方がbook2(第2巻)です。
今回ご紹介したのは、第1巻の内容です。
第1巻を完了したら、『HINKE』に進むと良いと思います。
楽しく、正しく、オーボエが始められますように!
それでは・・