こんにちは!
昨日、糸がほつれてきてしまった時に、糸を巻き直す方法を、
ご紹介しました。
同じようにして、リードを別のチューブに巻き替えることも可能です。
チューブを巻き替える目的は?
完成リードのチューブを、わざわざ巻き替える目的としては、
- チューブのコルクが壊れてしまった
- お気に入りのチューブに巻き替えたい
- リードの問題点を、チューブを変えて解決したい
などが、思い浮かびます。
チューブのコルクが多少壊れていても、問題はない
「チューブのコルクが壊れてしまった」に関しては、
リードの抜き挿しが問題ないのであれば、
多少コルクが取れてしまったりしていても、
問題ありません。
巻き替えることによって、リードの鳴りが変わる可能性もありますので、
今のリードを、何かしら変えたい、ということでなければ、
そのままが良いと思います。
お気に入りのチューブに巻き替えたい
チューブは、長さ、形、材質などにおいて、
さまざまな種類のものがあります。
例えば私が普段使っているのは、 Chiarugi 2+ 47mm という種類です。
材質は一般的なブラス(真鍮)です。
こちらは、形がキレイに統一されていますので、
同じタイプの中で、一本一本に違いが出るということはありません。
ですが、例えば、クロッファーのオリジナルなどは、
(現在はコピーのみで、オリジナルは販売されていません)
時代が古いということもあるでしょうが、
長さも、長めの46mmや、短めの46mm 笑
など様々ありますし、
形や内径などにも、微妙な違いがあります。
こういうものを使っていると、
いつしか、お気に入りのチューブができたりします。
また、最近は、特別な材質を使っているものや、
製造過程で、特別な処理を施しているものなど、
プレミアムなチューブも、たくさん出ていますね。
リードの問題点を、チューブを変えて解決したい
チューブと楽器の相性がどうも良くない場合、
チューブを別の種類のものに変えてみるのも一つの手段です。
私は、以前、師匠の勧めで グロタンの47mm
を吹いていました。
グロタンは、息の通りがよく、高音がつまらず、自由な響きで、
良いチューブなのですが、
一本一本の違いがよく見られるチューブでした。
当時、私はマリゴを吹いていて、
グロタンのチューブだと、真ん中のCが下がりやすく、Gが安定しない、
という問題が頻発して、
厳選したチューブのみしか使用できませんでした。
それで、吹奏感の近い、Chiarugiを使うようになりました。
*チューブを巻き替えて、必ずしもうまくいくとは限りません。
お気に入りのチューブや、自分に合ったチューブが見つかっているのであれば、
できる限り最初から、そのチューブで巻くことをお勧めします。
リードを別のチューブに巻き替える手順
前置きが長くなってしまいました。
巻き替えの手順です。
糸のみの巻き替えの時は、
①木の部分が動かないように、しっかり固定した上で、
②糸をほどき、
③新しい糸で巻き直す、
という手順でした。
チューブを替える場合も、②までは同じです。
ざっと復習すると、




こんな感じでしたね。
その後、リードをチューブから外し、しばらく水に浸けます。


今日は、私が普段使っている、
Chiaruge 2+ 47mm のチューブから、
匠 46mm のチューブに巻き替えてみます。


ご覧のように、両チューブは、形も長さも違います。
リードがしっかりと新しいチューブにフィットするように、
巻き直す必要があります。
水に浸けていたリードを取り出し、新しいチューブにはめます。
新しいチューブは46mmなので、
全長が71mmになるように挿します。
そのままの状態ではまらない場合、
針金をペンチで少し緩めます。

ここで、リードの、
- 全長
- 曲がっていないか
- チューブの底から見て、リード向きが真横になっているか
(今回のように、チューブがまんまるの場合は、必要ありません)
を、しっかりとチェックします。
そして、緩めてある針金を再び締めます。
両サイドがきちんとしまるまで、閉めます。

ここでのポイントは、
舟形ケーンを、チューブに固定する過程とほとんど同じです。
新しいチューブに、再び両サイドが、ちょうど良い具合に閉まるように、
よく見ながら、針金を締めましょう。


最後に、糸を巻いて、出来上がりです!
試しに吹いてみると、随分と吹奏感が違いましたよ。
本日は、リードを別のチューブに巻き替える方法を
お伝えしました。
それでは・・・