こんにちは!
手削りで、リードを作っているけど、なかなか上手くいかない、と
お悩みの皆さん。
メイキングマシンを使わなくても、
振動がうまく伝わっていく、自然で美しいフォームを作ることは出来ます!
重要なのは、ナイフの使い方、動かし方です。
ご紹介する手順と、ナイフの動かし方を参考に、
ぜひ一度作ってみてください。
本日は、メイキングマシンを使わずに、手削りで
プッぺから大体のフォームを作るところまでをご紹介します。
プッぺの先端をカットする
プッぺの先端をカットするまでの手順は、『メーキングマシンのかけ方』の記事で
ご紹介した通りですが、
ざっと復習しますね。
プッぺを数分水につけ、先端5mmほどをナイフで削り、少し薄くします。
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1577-1.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1581-1.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1584-1.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
そして、先端をカットします。
リードの仕上がりの全長は、
46mmmチューブの場合、71mm
47mmチューブの場合、72mm
が、基本です。
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1586-1.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1588-1.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
スクレープの形を作って表皮を削る
では、削っていきましょう。
まず、スクレープの部分の表皮を削ります。
スクレープの長さを測り、ナイフで形をつけます。
一般的なドイツタイプのリードは、10〜11mmくらいの長さのスクレープです。
形は、写真のように、丸くつけます。
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1642-1.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1628-1.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
表皮を剥ぐ段階では、
スクレープ全体の表面を、均等に削り落とします。
刃で印を付けた、スクレープの下のところから、先端に向かって、
真っ直ぐナイフを滑らせます。
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1637.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1647.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
ナイフは、材料に押さえつけるのではなく、
材料の上に置くイメージです。
右手でナイフを持つ場合、
写真のように、左手の親指でナイフの側面を押して、
ナイフを滑らせます。
右手と左手をうまく連動させて、削ります。
削りはじめの部分がえぐれないように気を付けましょう。
下は、表皮を落とした後の写真です。
表面がぼこぼこしたり、がたつきがないように、
きれいに落としておきます。
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1641.jpg?resize=497%2C373&ssl=1)
フォームを作っていく
スクレープを縦に五つに分けたうちの、1、3、5は、
リードの柱ですので、落としすぎないように気を付けます。
まず、2、4を薄くしていきます。
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1648.jpg?resize=407%2C305&ssl=1)
また、スクレープの下から、先端に向かって、
だんだんと薄くなっていく形を作っていきます。
では、実際にどのように削っていくか、説明します。
まず最初に、下の写真の①と②のように、ナイフを滑らせて、削ります。
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1647-1.jpg?resize=551%2C413&ssl=1)
まずは、①を複数回削ります。
次に、②を、①と同じ回数削ります。
(例えば、①を10回削ったとしたら、②も10回削ります。)
①は、赤矢印で示した通り、先端の方で、ナイフを大きく右に傾けながら、削ります。
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1661.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1652.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1654.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
②は、逆向きです。
右利きの場合、②のほうが、最後のカーブをつけにくいので、
気を付けます。
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1660.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1659.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1657.jpg?resize=1024%2C769&ssl=1)
同じような、ナイフの動かし方で、③、④を同じ回数ずつ、
⑤、⑥を同じ回数ずつ削ります。
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1647-2.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1647-3.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
真ん中の縦の柱を挟んで、左右の厚みが同じ位になるように、
左右対称にバランスよく削ることが大切です。
そのため、毎回、左右の削る回数を同じにします。
削る具体的な回数については、
ケーンの元々の厚さや、一削りの削れ具合により、
変わってきてしまうので、
実際に試しながら、見つけていってくださいね。
ここまでで、根元から先端に向かって、段々薄くなる、
丸みのあるフォームが出来てきます。
先端部分を削る
次に、先端の形を作ります。
先端は、振動が始まる重要な部分です。
薄く削るため、欠けてしまったりもしやすいです。
丁寧に、慎重に削っていきましょう。
- 先端は、乾いた状態で削る
- よく切れるナイフを使い、絶対に繊維を押さえつけない
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1631.jpg?resize=1024%2C767&ssl=1)
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1647-4.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
微調整は、後からしますが、まずこのような感じに作ってみましょう。
先端の真ん中の薄い部分の長さは、1mm程度にします。
ナイフを動かす向きは、写真の赤矢印のようにします。
ライトにかざしてみると、きれいに削れているかわかります。
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1634.jpg?resize=455%2C371&ssl=1)
ここまで出来たら、一度鳴らしてみます。
(息漏れが少しでもあるようでしたら、ラップを巻いて、
息漏れを止めてから試しましょう。)
全く鳴らないようであれば、①からの過程を、もう一度繰り返します。
基本の削りとしては、このような手順ですが、
スクレープ全体を均す(ならす)ように、下から上に真っ直ぐ削ったり、
先端の部分の段差の具合を調整したり、
全体のバランスを見ながら、作っていきます。
大体のところまで出来たら、
一気に仕上げるのではなく、一日おきます。
とりあえず、一日目は、ここまでですね。
お疲れさまでした!
次回の記事で、仕上げに向けての削り方、
まとめ、などを書きますので、
ぜひ、引き続きお読みいただけたらと思います。
それでは・・
![](https://i0.wp.com/yururi-to-oboe.com/wp-content/uploads/2021/09/IMG_1685-scaled.jpg?resize=320%2C180&ssl=1)