リード

メイキングマシンを使わないリードの削り方 ②<仕上げまでの調整のポイント>

こんにちは!

こちらの記事は、『メイキングマシンを使わないリードの削り方<自然と良い形を作る!ナイフの動かし方>』

の、続きの記事です。

まだ、前編をお読みでない方は、是非こちらもどうぞ。

メイキングマシンを使わないリードの削り方 ①<自然と良い形を作る!ナイフの動かし方>手削りでも、振動がうまく伝わっていく、自然で美しいフォームを作ることは出来ます。重要なのは、ナイフの使い方、動かし方です。この記事では、ナイフの使い方と併せて、リードの削り方と手順を、わかりやすくご紹介します。...

先端の繊維のアラを撫でるように整える

さて、大体のフォームができたリードを一日おきました。

そしたら、乾いた状態のままで、

先端をなでます。

昨日、きれいに削った先端ですが、一日おくと、

細かい繊維が浮き出てきたようになります。

削る、というより、

表面の埃を落とすようなイメージで、撫で、きれいにします。

その後、リードを水に浸け、

リードを鳴らしながら、調整をしていきます。

微調整については、ここで細かく説明するのは、難しいですが、

調整の際に、大切なポイントとなる部分を、いくつかご紹介します。

振動の伝わりやすさと抵抗感のバランス

先端を、きれいに整えたので、

先端と、その下の部分に段差ができます。

この段差が大きいほど、リードの抵抗感が強くなります。

また、上の写真のように、段差を緩やかにしてあげると、

振動が伝わりやすくなります。

*材料が柔らかい場合は、わざとこの段差を急にすることで、

高音の音程に安定感が出たりします。

先端近くの部分は、一削りがリードに与える影響が、

下の部分と比べて、非常に大きいです。

一気に落としすぎたりしないように、

吹いて試しながら、丁寧に調整しましょう。

リードを正面から見てみましょう。

ちょっと、絵がキビシイですが・・汗

先端から振動が伝わっていくことをイメージします。

適度な抵抗感と、振動の伝わりやすさのバランスが大切です。

上の写真の、ピンクで塗りつぶした部分は、

”ハート”と言われる部分です。

この部分の残し具合は、音色にも影響が大きいので、

慎重になる部分です。

しかし、ここが残りすぎていても、抵抗感が強すぎて、

リードが十分に振動しない原因にもなります。

必要に応じて、スクレープの上の三分の一位を、

水色の矢印の方向に削ります。

リードの性格を変えずに軽くしたい

まだ重いけれど、リードの性格をあまり変えずに、軽くしたい場合、

上の写真のように、削ります。

魚の骨の形のように、

真ん中の太い骨を残して、青矢印の向きにナイフを動かします。

リードのバランスを整える

心地よく振動し、機能するリードを作るためには、

なんといっても、バランスが大切です。

ベースの形は、

  • スクレープの下(削りはじめの部分)から、先端に向かって、段々薄く。
  • 正面から見た時、真ん中が一番厚く、両サイドに向かってだんだん薄く。

です。

上の写真のように、

  • リードを縦五つの分けた時の、2、4番の厚さ(表も裏も)
  • 赤マルのサイドの厚さ

が同じになるように心がけましょう。

バランスを揃えてあげると、振動の具合がずっと良くなります。

最後に

ここまでの内容は、

リードを削るときの、基本のセオリーです。

これらはとても重要です。

実際に、たくさんのリードを削っていくと、

材質の違いなどから、一本一本、細かい微調整が必要になってきます。

「リードをもっと、こうしたい場合は、

どの部分を、どういうふうに削る」、などです。

これらについても、今後の記事で少しずつご紹介していけたら、

と思います。

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