こんにちは!
こちらの記事は、『メイキングマシンを使わないリードの削り方<自然と良い形を作る!ナイフの動かし方>』
の、続きの記事です。
まだ、前編をお読みでない方は、是非こちらもどうぞ。
先端の繊維のアラを撫でるように整える
さて、大体のフォームができたリードを一日おきました。
そしたら、乾いた状態のままで、
先端をなでます。
昨日、きれいに削った先端ですが、一日おくと、
細かい繊維が浮き出てきたようになります。
削る、というより、
表面の埃を落とすようなイメージで、撫で、きれいにします。
その後、リードを水に浸け、
リードを鳴らしながら、調整をしていきます。
微調整については、ここで細かく説明するのは、難しいですが、
調整の際に、大切なポイントとなる部分を、いくつかご紹介します。
振動の伝わりやすさと抵抗感のバランス
先端を、きれいに整えたので、
先端と、その下の部分に段差ができます。
この段差が大きいほど、リードの抵抗感が強くなります。
また、上の写真のように、段差を緩やかにしてあげると、
振動が伝わりやすくなります。
*材料が柔らかい場合は、わざとこの段差を急にすることで、
高音の音程に安定感が出たりします。
先端近くの部分は、一削りがリードに与える影響が、
下の部分と比べて、非常に大きいです。
一気に落としすぎたりしないように、
吹いて試しながら、丁寧に調整しましょう。
リードを正面から見てみましょう。
ちょっと、絵がキビシイですが・・汗
先端から振動が伝わっていくことをイメージします。
適度な抵抗感と、振動の伝わりやすさのバランスが大切です。
上の写真の、ピンクで塗りつぶした部分は、
”ハート”と言われる部分です。
この部分の残し具合は、音色にも影響が大きいので、
慎重になる部分です。
しかし、ここが残りすぎていても、抵抗感が強すぎて、
リードが十分に振動しない原因にもなります。
必要に応じて、スクレープの上の三分の一位を、
水色の矢印の方向に削ります。
リードの性格を変えずに軽くしたい
まだ重いけれど、リードの性格をあまり変えずに、軽くしたい場合、
上の写真のように、削ります。
魚の骨の形のように、
真ん中の太い骨を残して、青矢印の向きにナイフを動かします。
リードのバランスを整える
心地よく振動し、機能するリードを作るためには、
なんといっても、バランスが大切です。
ベースの形は、
- スクレープの下(削りはじめの部分)から、先端に向かって、段々薄く。
- 正面から見た時、真ん中が一番厚く、両サイドに向かってだんだん薄く。
です。
上の写真のように、
- リードを縦五つの分けた時の、2、4番の厚さ(表も裏も)
- 赤マルのサイドの厚さ
が同じになるように心がけましょう。
バランスを揃えてあげると、振動の具合がずっと良くなります。
最後に
ここまでの内容は、
リードを削るときの、基本のセオリーです。
これらはとても重要です。
実際に、たくさんのリードを削っていくと、
材質の違いなどから、一本一本、細かい微調整が必要になってきます。
「リードをもっと、こうしたい場合は、
どの部分を、どういうふうに削る」、などです。
これらについても、今後の記事で少しずつご紹介していけたら、
と思います。
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