こんにちは!
今日は、オーボエのアンブシュアについての記事を書こうと思います。
アンブシュアについては、私はかなり長い期間、悩んでいました。
自分のアンブシュアは絶対に改善の余地がある、と思いながら、
どうしたら良いかわからないまま、長いこと吹いていました。
アンブシュアに影響する、
骨格、歯並び、唇の厚さなどは、一人一人違う上に、
唇の巻き方についてなども、人それぞれな部分が確かにあリます。
これが正解、というものではなく、
最終的には自分で見つけていくものなのだと思います。
ですが、私自身が、アンブシュアについては、とても悩んだ経験があるのと、
オーボエで表現豊かに演奏する上で、アンブシュアが非常に重要であることから、
今日は、皆さんの一つの参考になれば、という思いで、
私のアンブシュアについて、ご紹介します。
お役に立てれば、幸いです。
リードのくわえかた
リードは、スクレープという、木を薄く削ってある部分が振動して音が出ます。
そのリードのスクレープの部分を、唇で包み込むことで、
振動をコントロールしたり、人それぞれの音色が生まれたりします。
リードをくわえるとき、どのくらいの深さでくわえるか、は重要です。
深くくわえすぎると、スクレープの唇から解放されている面積が増えるので、
音は、開いたり、硬質だったり、リードの生の音に近い音色になります。
浅くくわえすぎると、リードの先端の部分が、巻いた唇に埋もれてしまって、
クリアなタンギングができなくなります。
ちょうどいい深さを、見つけて、
毎回、同じ深さで、くわえられるようにしなければいけません。
そのため私は、リードを加えるときに、必ず、以下のようにしています。
- リードを、下唇に置く
- 両唇を巻き込む
下唇のどの辺りにリードを置けば、ちょうどいい深さになるのかを見つけることで、
いつも同じ深さで、リードをくわえることができます。
(唇、蛍光ピンクでスミマセン。。)
リードの包み込みかた
私の唇は、上下ともどちらかというと、厚めだと思います。
また、上下とも、真ん中の前歯2本が、周りの歯より少しだけ前に出ています。
だからかもしれませんが、
唇は、唇だけでぺろっと巻くのではなく、
唇の周りの筋肉も使って、しっかりと巻き込む方が、断然安定します。
まず、口は、あ、い、う、え、おの、「お」の形です。
そして、その、「お」の形のまま、唇を巻き込みます。
上唇は、鼻の下とグッと下に伸ばして、しっかり巻きます。
下唇は、しっかり巻き込んで、唇の下の筋肉は、少し下に引っ張るような感じです。
これだけで、唇の周りの筋肉を、かなり使うのがわかると思います。
基本、この状態で、リードを包み込みます。
そして、必要に応じて、アンブシュアを引き締める際には、
リードの中心に向かって、360度から
キュッと引き締めるイメージです。
特に、下の写真の、青い矢印の部分を意識します。
よく、リードを噛んではいけないと、言いますよね。
リードを噛むというのは、上下の歯と歯の間を狭めて、
リードに上下から圧力をかけてしまうことです。
アンブシュアを引き締めることは、
リードを噛むこととは違って、
オーボエを演奏する上で、必要なことです。
しかし、これは、オーボエを始めてからすぐに、簡単に習得できるものではなく、
日々の練習を重ね、アンブシュアを支える筋肉が育ってきて、
その上で、徐々に身につけていけるものです。
アンブシュアを支える筋肉とは、
唇を巻き込む際に必要な、唇の周りの広範囲の筋肉と、
あと、最も必要なのが、唇の両端の横の部分の筋肉です。
下の写真の、ピンク色で塗りつぶした部分ですね。
そもそも、「お」の形をしたまま、両唇を巻き込むなどということは、
普段の生活ですることはありません。
顔の体操でも、ここまでは、しませんよね。
ですから、オーボエを吹くには、普段そんなに使う必要のない筋肉を、
鍛え上げる必要があるのです。
ピンクの部分の筋肉がないと、
唇を巻いて、「お」の口は保てません。
それでも、演奏を続けるには、噛むしかなくなります。
これが、いわゆる、バテた状態です。
私の経験
私がオーボエを始めた当初、アンブシュアについて知っていた知識は、
- 「お」の口で吹く
- 噛んではいけない
でした。
演奏の際に、リードに圧力をかける=ダメなこと
という認識になり、
先ほど書いた、リードを噛むことと、アンブシュアを引き締めることの違いを、
知りませんでした。
結果、私は、口の筋肉がなくても吹ける、
開きの少ない、
振動の弱めなリードを吹くようになりました。
アンブシュアの引き締め方も知らなかったので、
リードによっては、高音の音色が、苦しそうな音色になったりしました。
オーボエを数年吹いてきて、多少重めのリードも吹けるようになって、
ごまかしごまかし、吹いていたように、思います。
でも、ドイツに留学して、
1ゼメスター(日本でいう学期のようなもの)までは、ごまかしましたが、
2ゼメスター以降は、バレました。
こんなリードを吹いているのか!と、怒られ、
目の前で、リードを壊され、
師匠に、
「正しいリードを吹けない、ぼくの最初の生徒に、君はなるのか?」
と言われました。
そこからの道のりは、長かったです。
だって、自分が吹きやすいリードを、作りますから。
今の自分が吹きやすいリードでは、前に進めないのですから。
だから、最初から、
良いリードを選んで、少しずつ、少しずつ、
鍛え、身につけていかなければならないのです。
最後に
アンブシュアについて、大まかなことを、できるだけわかりやすく、
私なりに文章にしてみましたが、
やはり細かい部分については、なかなか説明が難しいです。。
また、良いアンブシュアの習得は、あくまで、
オーボエの演奏での、表現の幅を広げるために必要なものであり、
やはり、表現しようとする気持ちと、自分の音を自分の耳で聴くこと、
それらの上に、成り立つものと、思います。
アンブシュアの鍛え方や、
表現の際に必要な、アンブシュアのコントロールについても、
今後の記事で、触れていけたらと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは・・
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